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自己認識の差で職場の働き方が変わる!?

更新日:2023年10月16日


自己認識の差で職場の働き方が変わる

こんにちは!

「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」の頼木(よりき)です。


先日ある企業のマネージャーの方から、「部下がなかなか気づいてくれないんです」という嘆きを聴きました。


話を聴くと、その部下は「その仕事できるので、やらせてください」というので任せたら、最後まで一人で進めてしまい、途中で間違っていることに気づかず、求めていたものとは違うものを仕上げてしまったそうです。


あわてて徹夜でチームメンバーが協力して、締切までに間に合わせたそうです。


上司は、改善すべき点を早速フィードバックしたそうなのですが、本人はなぜ責められているのか困惑していたそうです。


職場に限らず、同じような経験をされたことはないでしょうか。


もしかしたら、それは「セルフアウェアネス(自己認識)」の問題かもしれません。



 

【 目 次 】

 

セルフアウェアネス(自己認識)とは

セルフアウェアネス(自己認識)は、「自分の状態を客観的に理解していること」を言います。自己認識力は、言い換えると、「実際の自分」と「自分が思う自分」のギャップのことです。


自己認識力が高いと、このギャップは小さく、自己認識力が低いと、このギャップは大きいことをあらわしています。


組織心理学者ターシャ・ユーリック氏は、自己認識を2つに分けています。


(1)内的自己認識

自分自身を明確に理解するチカラです。例えば自分の価値観や思考のパターン、行動、他者への影響などを客観的に理解することです。


(2)外的自己認識

周囲の自分への視点を理解するチカラです。

他人(外から)が自分のことをどう見ているかを客観的に理解できることです。


この自己認識力はなぜ必要とされるでしょうか。



組織で自己認識力が注目されている理由


ビジネスシーン

すでにお互いが深く知り合うことができている人間関係にはそれほど、自己認識のギャップは少ないでしょう。


しかし、組織では、多くの役割をもつ人材が集まり、一つの組織目標に向かって進んでいきます。


そこで多様な能力や価値観の人とチームを組んで、仕事をする際、相手を理解する前に、自分のことを理解するための自己認識力は重要です。


しかも、自己認識力が低いと、自分の強みも弱みをなかなか理解できないため、成長のチャンスを失う恐れがあります。


また職場の人間関係で苦労する可能性があるのです。


ここまでメンバーの自己認識について考えてきましたが、これは同様にマネージャーなどのリーダーにも求められるチカラです。



リーダーにも必要とされる自己認識

自己認識力は、新人や若手社員などの年齢が若く、仕事の経験が浅い人ほど、低いと思われがちです。


しかし、年齢が上がれば上がるほど、経験がスキルを積めば積むほど、自分を過大評価したり、正しい自己把握が難しくなる傾向があることが、これもターシャ・ユーリック氏の研究でも明らかにされています。


自己認識ができていないリーダーが率いるチームは、意思決定や状況判断、社内調整など、目の前に起こる課題を解決する際の判断軸がないため、時間やコストがムダに費やされることが起こってしまいます。


それは、私たちのチームが何者かを理解していることで、今後自分のチームが何を戦略とし、実行していけばいいかが決まってくるのです。



まとめ

では、自己認識力を高めるためにはどうればいいか、それは周囲の意見を聴くことでしょうか。

それだけでは、相手の意見に迎合したり、自分の意見を出せなくなるチームになってしまいます。


そのためには、

  • 他者からの新たな意見をもらうこと

  • 私見(自分の意見)に対しての意見をもらうこと


です。

他人の意見に耳を傾けることだけでなく、自分の意見に対する意見を聴くこと(フィードバック)をもらうことがとても大切になります。


ターシャ・ユーリックさんは、「自分自身を理解し、他人からどう見られているかを

理解している人の方が、幸福度が高い傾向がある」と発表しています。


今回は仕事でも、プライベートでも役立つ、セルフアウェアネス(自己認識)について取り上げさせていただきました。


本日は「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」の頼木(よりき)が担当いたしました。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。



 

▼この記事を書いた人

頼木 康弘(よりき やすひろ)

「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」プランナー

副センター長/専任講師/コーチ

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